朝の8時から『ブランシュまたは忘却』を読み続けました。

takuzemi2012-08-15

 一昨日のことです。家人と二人でケーズデンキに出掛けてデジタルカメラを買ってきました。帰宅してから壊れてしまった先代のデジタルカメラを家人が手に取りました。「捨てちゃおうか?」と言うのです。そうしたら、どうしたわけか「ぽろーん」と音がして、先代のデジタルカメラが蘇生したのです。見たら電池のフタが盛り上がっているのが分かります。電池の接触が良くなかったのが壊れたと思い込んだ原因だったのですね。SDカードが一枚足りなくなったので、ケーズデンキまで買い足しに出掛けました。
 今朝も朝の8時から『ブランシュまたは忘却』を読み続けました。テクストの重要部分に赤ペンで傍線を引いて、付箋を立てておくという単調な作業です。このところ読書の作業を最優先にしています。原稿書きの作業はしばらく中断しているという状態です。テクストの第3部をゆっくりと読み進めました。
 読書に疲れてしまうと時々アラゴンの写真集を引っ張りだして、行き当たりばったりのページを開いて眺めては楽しんでいます。このプレイアード版の『アルバム・アラゴン』は京都の友人のN君に貰ったものです。もう何年も昔のことですが、N君や友人たちと鎌倉に遊んだことがあります。N君は北鎌倉の去来庵のビーフシチューを気に入って、たっぷり二人前のシチューを麦酒とともに平らげたものでした。その後、東京に戻って銀座のライオンビアホールで盛り上がったのでした。その席でN君が私に声を掛けてくれたのです。「あのな。わし、アラゴンの写真集持っとるんやけど、たくは持っとるか?」と聞くのです。「いや、持っとらん」と返事をしたら、3日もしないうちに本が送られてきたのです。

湿度がかなり高いためか居心地が良くありません。

 午後の2時にはアラゴンの本を読むのにも飽きてしまいました。ベランダからの風は充分にあるのですが、湿度がかなり高いためか居心地が良くありません。気分転換に駅前の須原屋書店を覗きに行くことにしました。今日は新書版の本を中心に物色しました。吉岡逸夫さんの『東日本大震災に遭って知った、日本人に生れて良かった』(講談社+α新書)の冒頭の部分を立ち読みしたら面白そうです。買い求めて帰ることにしました。
 居間のロッキングチェアに陣取って買ってきた本を読み始めました。著者の吉岡さんは青年海外協力隊の隊員としてエチオピアのテレビ局や難民救済委員会で勤務した後、世界67カ国を取材したという経歴の方だと表紙の裏の略歴にあります。その吉岡さんは2011年3月11日午後2時46分には郡山から出発したばかりの新幹線の車中にいたのですね。独立行政法人国際協力機構(JICA)の青年海外協力隊の終了式に来賓として出席した帰りだったのです。大震災の時の体験がリアルな筆致で描かれていて引き込まれます。
 夕方には駅ビルMAREの2階にあるRainbow Cafeまで出掛けました。中生の麦酒を一杯いただいて、30分ほど茫洋としました。明日と明後日の仕事をどう進めようかなどとも考えました。まだまだ暑い日々が続きそうです。生活の中の不確定要素が少しも減っていかないのが困りものですね。