本を読む気にもならないので、日暮里の谷中銀座まで遊びに行くことにしました。

 冬休みを送るうちにすっかり怠け癖が付いてしまいました。本を読む気にもならないので、日暮里の谷中銀座まで遊びに行くことにしました。列車はほとんどが休日ダイヤになっていて、埼京線京浜東北線もやって来るのは鈍行ばかりです。先ずは赤羽駅構内のBOOK EXPRESSを覗いてみたら面白そうなコミックが目に止まりました。上村五十鈴さんの『星の案内人』(芳文堂)です。「小宇宙」と題されたプラネタリウムのオーナーの老人が毎回現れます。そして悩みを抱えた若者たちに癒しを与えるという物語なのですね。なかなか清々しいコミックで気に入ってしまいました。
 日暮里の改札を出て先ずは御殿坂をゆっくりと登りました。坂を登ってから月見寺(本行寺)に立ち寄ってみました。一昨年の春に大学院の友人たちと立ち寄った場所です。4月のことで満開の桜も楽しめたのですが、今年はその友人たちともまだ会っていません。何だか寂しいですねえ。夕焼けだんだんの坂を降りて谷中銀座の路地に入ったら、人々が大勢詰めかけているので驚きました。中には外国からやって来たらしい人々も多く見られます。お土産が欲しくなって、ある店で柚子胡椒の瓶詰めを買っておきました。家で待っている筈の家人へのプレゼントとするつもりです。朝倉彫塑館に立ち寄って、料金を払って館内に入りました。最初の展示室の「墓守」の表情が素晴らしいですね。何だか永遠と言えるほどの長い時間を凝視しているような印象を与えられてしまいます。色とりどりの鯉たちが住む池や、和風の部屋の数々を見学して朝倉彫塑館を後にしました。今日はお天気も絶好調で良い散歩を楽しむことができました。