東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館で「旅の風景 安野光雅 ヨーロッパ周遊旅行」を観賞しました。

 午後は12時1分の快速新木場行きで移動を開始しました。車中では幸い座席を確保できたのでジャン・グルエニの『孤島』(竹内書店)を読みました。その中にこんな言葉が有ります。「研究の行きつく先が「存在」であるか、「無」であるかは重要な問題ではない。はじめに研究はない。なぜなら、対象はつぎつぎに新しく見出されるから。そして、一つの事実が多くの事実をあつめた報告に置きかえられるように、現実は真実に置きかえられるから。無について語るならば、おそらく西欧人はもっと正直であるだろうに。しかしとにかく、幸福感は存在のしるしなのだから、幸福感がわきおこるとき、たしかにそうだ、存在は実在する。千分の一秒「放心する」だけで十分なのだ。鎖は断ちきられる。われわれの生活からほど遠い感情を持っている動物たちの生活には、おしえられることが多い。犬や鳥は、われわれの生活に何をおしえることができるか?しかし、それに反して猫や猿は…。彼らはわれわれに大きな跳躍への心構えをあたえてくれる。」と有りました。新宿で下車して東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館で「旅の風景 安野光雅 ヨーロッパ周遊旅行」を観賞しました。42階に上がってシニア料金の800円を支払って会場に入ると「マルチェジーネ・ガルダ湖」が有り青く澄んだ湖が有り、その後ろに山々が見えて美しいですね。「ナポリ」はヨットが数多く停泊されていて青い旗が美しいですね。「パレルモ」の市場には人々がごった返していて活気が溢れています。人々も大勢いて何か買い物をしているのだろうと思ったことでした。「マッターホルン」は青い岸壁の手前に湖が有り、岩には家々が建ち並び、高い教会も有り遠くに白い峯のマッターホルンが見えています。「ペットワース」は教会を中心とした街並みが広がって、赤い煉瓦塀が続いています。「ネス湖」が有りネス湖の怪獣を見たと言う第一報は1933年のことで、この湖の漁業組合長からのものだった。噂話が広がり始め、三千人の目撃者が出たと有りました。「ホワースの町」はエミリ・ブロンテとシャーロットの姉妹が子どもの頃から住んでいた町が有る。緑の牧草に覆われて美しい町ですね。「葡萄畑の中の教会」は葡萄畑の中に教会が有り、傍らには木立ちも見えて美しい風景ですね。「聖夜」はオーストリアオーベンドルフの町の風景で教会が建つ中に周囲には家々が建ち並び「聖夜」の発祥の地だと言うことでした。収蔵品コーナーではポール・セザンヌの「リンゴとナプキン」、フィンセント・ファン・ゴッホの「ひまわり」、ポール・ゴーガンの「アリスカンの並木道、アルル」などを楽しんで東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館を後にしました。