クローデルの「文学的価値」も凄いのですよ。

ポール・クローデルの戯曲は若いころから大好きでFOLIO版の原書でいくつも読みました。『黄金の頭』、『真昼に分かつ』、『繻子の靴』などなど大好きな作品です。(最後の『繻子の靴』は岩波文庫で読めますね。)「クローデル律」と呼ばれる独特のうねるようなリズムが文章から滲み出てくると言われます。今回の展示ではクローデルの「文学的価値」にまでは触れていなかったのが残念でした。
時間が足りなくて第二会場の「旧田中家住宅」は断念してしまいました。第一会場の「川口市立アートギャラリー・アトリア」のカミーユ・クローデルの展示は小品が多いものの繊細な女性彫刻家の目の確かさを物語るものでした。後半生を狂気の中で過ごした悲劇の生涯でした。