明日はレトリック論を中心に講義する予定です。

明日の「文学」の講義ですが、少々戦略を練り直しました。漱石の描く独身者の男たちのホモジーニャスな世界を分析した論文も面白いのですが、もう少し「醸してから」(発酵させてから)学生諸君に語ろうかと思い直しました。そこで、明日はアラゴンがロマネスクな世界への入り口として重要視している「冒頭の一句」をそれこそ冒頭に持って行こうと考えました。漱石作品の「冒頭の一句」のオンパレードをレトリックの好例として利用してやろうという魂胆です。(渡辺直己氏の本にも漱石の冒頭の一句の展示例があります。)そこで、コンピュータに向かって漱石の主要作品の冒頭を並べたテクストを作りました。明日のハンドアウトの出来上がりです。・・・昼食を済ませて、午後は研究室で「人物調書」の下書きを作りました。実習校などに提出する言わば推薦状です。今日は下書きのみで止めておきました。清書の作業は連休中にゆっくりと取り組むことにしましょう。
図書館に移動して「英語研究基礎演習」のクラスの図書館ガイダンスを申し込みました。申し込みが殺到していて実施は6月になりそうです。地下の書架をさすらって江種満子先生の『わたしの身体、わたしの言葉−ジェンダーで読む日本近代文学』(翰林書房)を借りて帰路に着きました。