ゼミでは今日は二人の発表がありました。

takuzemi2008-05-13

午後の4限はフランス語5の授業です。O君と『星の王子さま』を読み進めました。サン・テグジュペリの文章は象徴的な言葉やレトリカルな表現に満ちた大変に磨き込まれたものです。読んでいても文章そのものから「快感」を受け取ってしまいます。
5限の4年生のゼミでは今日は二人の発表がありました。先ずは1人目のM君の発表です。「テレビゲーム」を題材として取り上げ、それを切り口にして現代社会の一面を捉えようという試みでした。ロジェ・カイヨワの『遊び』あたりを援用すると「テレビゲームとは何か?」がうまく語れるかも知れません。ゲームの遊びには「創造的なプロセスがない」とはM君の意見ですが、この点に関連しては川喜田二郎氏の「創造性の3原則」なども思い出しました。?モデルがないこと ?自発的であること ?切実であること・・・でしたでしょうか。
現代の社会のあり方として「他者との関係性が希薄になっている」という指摘も大問題ですね。なかなか面白い着眼点に満ちた発表でした。
もう一人の発表もイニシャルだとM君になってしまいます。(^_^;;こちらは「香水〜匂いの心理学」と題して6ページもあるハンドアウトを用意してくれました。文化論的に香水を考えようという方針です。面白かったのは「男性用と女性用の香水」の受け取られ方に文化圏による差があるという点です。「日本ではユニセックスのものが比較的良く売れる傾向があるが、フランスでは男性用か女性用にきっちりと分けられ、共用を謳ったものはほとんど発表されていない」とのことです。これには色々と想像力を誘うものがあるのではないでしょうか。(発表者のデータはteacher_worksの「多文化理解」に置くようにしました。アクセス可能かどうかトライしてみてください。)