家でじっくりと読書の時間を過ごしました。

takuzemi2010-02-28

 2月最後の日は日曜日となりました。雨が降りしきっています。大学図書館さいたま市立中央図書館もお休みです。午前中は家でじっくりと読書の時間を過ごすことにしました。アラゴンの『冒頭の一句』を少しだけ読んでは、ノートを取るというパターンの繰り返しです。この本は数ページで1ブロックが成り立っている断章形式のテクストです。1ブロックごとにノートを取りながら読み進めています。
 アラゴンに少々飽きてきたら、山根由美恵『村上春樹<物語>の認識システム』(若草書房)を拾い読みします。山根氏は村上春樹のテクストが「寓意性」を秘めていると言います。「他の物事に仮託して、ある意味を表すこと」という『日本国語大辞典』の定義や「allegoria(別のものによって語る)に由来し、抽象的な思想や概念を具体的な事物を借りて比喩的に表現すること」という平凡社の『哲学事典』の定義を援用しつつ、村上氏のテクストの性質を明らかにしようと努めています。大変に面白い本です。
 家人がロッキングチェアに座り込んでテレビの東京国際マラソンを見ています。気になるので時々目をやってしまいます。参加者のみなさんは雨の中でのランニングでお気の毒です。私もランニングに慣れて、10キロぐらいの大会には出てみたいものです。・・・時々怠けながらも午前中に「走書体」のノートに少しは下書きが書けました。このノートには友人たちとの連句のアイデアも沢山書き込んであります。連句が先日終わってしまったので、何とも淋しい気分になっています。一人連句のようなもので遊んでみました。