「文学」では『三四郎』の視点の問題を考えました。

 昼休みの間に725大教室に移動しました。午後の3限の「文学」の出席表とハンドアウトをセットしておきました。いったん研究室に戻って、教材・教具をかき集めました。今日は「夏目漱石」で検索するとネット上で見つかる動画もノートパソコンに入れて持ってきています。1時前には道具一式を抱えて教室に移動しました。
 授業の冒頭でネット上で見つけた漱石の『夢十夜』の朗読の動画を学生諸君に見てもらいました。「Craving Explorer」で録画したものです。それから姜尚中先生がNHKのテレビで語った『三四郎』についての解説をビデオで見てもらいました。授業の後半は大教室の照明を明るくしました。千種キムラ=スティーブンさんの『三四郎』論をまとめたハンドアウトを追い掛けるように点検しました。
 視点人物である三四郎の視点から『三四郎』の物語は大部分が語られています。千種氏はしかし、三四郎の視点を相対化するような「局外の語り手」がこの小説には存在すると言うのですね。そして、この「局外の語り手」が三四郎の認識が不十分であることを暴いてしまうのだと言います。言わば三四郎の認識を脱構築してしまうのですね。
 放課後にはトランポリン部の部長のT君が研究室にやって来ました。学生課に提出する書類が色々とあるようです。顧問の印鑑が必要なのですね。5〜6枚ほどの書類に署名して押印しました。
 図書館にも往復しました。「演劇論」の下調べのために色々と本を借りています。なかなか熟読するだけの時間が取れないのが悩みの種です。なにしろ製品の「納期」が毎週一回回ってくるのですから。