武蔵野線の車中では漱石の『こころ』を再読しました。

takuzemi2011-07-09

 昨日は研究室に何人もの学生諸君が遊びに来てくれた特異日みたいな一日でした。5限のゼミが始まる前の空き時間にやって来たS君は三谷幸喜さんの舞台「ベッジ・パードン」を観てきたと言います。夏目漱石がロンドン留学中に出会った小間使いベッジ・パードンとの交流を描く大変に面白い作品だとのことです。S君がベッジ役の深津絵里の演技を絶賛するので、私もこの舞台を観てみたくなってしまいました。(朝は数日前の朝日の夕刊のコラム「三谷幸喜のありふれた生活」に「動く動く、深津絵里」という記事があったのを思い出して、切り抜いておきました。)
 10時過ぎには荷物を詰めたバックパックを背負って大学に移動しました。武蔵野線の車中では漱石の『こころ』を再読しました。色とりどりのマーカーでマーキングをほどこしてあります。細かな文字で書き込みもしてあります。私にとっては「手垢で汚れた大切な一冊」です。読み返すたびに新たな発見がある一冊でもあります。
 午前中に1時間ほど集中して仕事と取り組みました。なかなか捗らない面倒な仕事です。トンネルの向こう側が見えてこないのですね。一休さんの文句ではありませんが「アワテナイ、アワテナイ。ヒトヤスミ、ヒトヤスミ」で行くしかありません。仕事を切り上げて、研究室で一休みしていたら、日文4年のK君が先週の「文学」のハンドアウトを取りに来ました。公務員試験のために休んだとのことでした。