パナソニック汐留ミュージアムで「アール・ヌーヴォーのガラス展」を観賞しました。

 11時41分の快速新木場行きで移動を開始しました。車中では幸い座席を確保できたのでドミニック・ローホーさんの『屋根ひとつお茶一杯』を読みました。その中にこんな言葉が有ります。「空間を理解できない人に日本を理解することはできない、と言われています。このことは伝統的な日本の室内を見学すると納得できます。日本人が室内に求めるのが、こぢんまりとした安らぎの空間で、それを広げることを必ずしも求めていないとわかるからです。彼らにとって部屋がもたらす魅力や安らぎは、まさにその狭さでもあるのです。もちろん人それぞれが異なった好みがありますが、それは多かれ少なかれ生まれ育った文化の影響を受けるものです。西洋ではさんさんと陽光降りそそぐ環境を生活の場に求め、それが西洋文化の贅沢の基準となっています。不動産屋が広告を打つときには「陽当たり抜群」と明記することを怠りません。」と有りました。赤羽で下車して新橋に向います。パナソニック汐留ミュージアムで「アール・ヌーヴォーのガラス展」を観賞しました。先ず1000円のチケットを買って会場に入るとアペール兄弟の「花器<キマイラの頭>」が有りパネルに寄ると「キマイラはギリシャ神話に登場する想像上の動物で、この作品では、中国や日本の獅子とも解釈できると有りました。魚の上に広がる日本の亀甲文字に似た装飾は「ライオンの皮膚」と呼ばれ、ルソーやレヴィエがしばしば用いている。」と有りました。布袋様が描かれている花器が有り三味線を弾きながら太鼓腹をした布袋様が楽しげに踊りを踊っていました。作者不詳の「象の頭の飾付花器」は象の頭が左右に付いた花器で布袋様が陽気に楽しそうに弾いています。エミール・ガレはパネルに寄ると「植物学、文学、哲学等幅広い学問を修めた上で、陶器やガラスの企画販売を行なう父の仕事を継承しながら、高度な芸術的表現を模索した。」と有りました。エミール・ガレによる「花器小さなほほえみと大粒の涙」はパネルに寄るとベルギーの象徴主義の詩人モーリス・メーテルリンクからの引用「小さなほほえみと大粒の涙」という刻銘は作品にメランコリックな雰囲気を加えている。」と有りました。ジョルジュ・ルオー・ギャラリーでは「アクロバット軽業師7」、「秋の夜景」「古きヴェルサイユ」、「アフリカの風景」などを楽しんでパナソニック汐留ミュージアムを後にしました。