与次郎は「捩ろう(よじろう)」と読めますよね。

三四郎に色々と指示を与えては、あたふたさせるのが与次郎の役回りです。この「与次郎」のネーミングを解釈してみました。与次郎は「捩ろう(よじろう)」と読めますよね。つまり「ねじ曲げてやろう」という訳です。もうすこし言うなら「事態を紛糾させてやろう」という訳ですね。広田先生の与次郎評にも「あれは悪戯をしに世の中へ生まれて来た男だね」と言うものがありました。構造主義のタームで言うならば「トリックスター」とでも言いましょうか。三四郎の行動がいかに与次郎の「捩ろう」に突き動かされているかを読み取ってみてください。