大きな活字の本がありがたいこの頃です。

takuzemi2007-07-14

漱石の『抗夫』と『彼岸過迄』を開いて、活字の大きさを比べてみると、同じ新潮文庫なのですが、ずいぶん違います。『抗夫』は昭和五十一年七月三十日発行、平成十六年九月二十日三十刷改版、平成十八年五月十六日三十二刷です。つまりごく最近に「改版」されているのですね。一方の『彼岸過迄』の方は昭和二十七年一月二十日発行、平成二年十月十五日六十七刷改版、平成十八年七月三十日八十九刷です。「改版」された時期が古いことが分かります。ところで、私の目の話です。寄る年波には勝てないと言いますが、私も最近ずいぶん視力が落ちました。やはり、大きくてくっきりはっきりした活字の本で漱石が読めるのが嬉しいのですね。しかも、愛用の赤ペン(PILOT V−CORN 直液式・水性)で傍線を引いたり、色々と書き込んだりしながら読みますので、文庫という手軽な形態がやはりありがたいのです。岩波さん、新潮さん、角川さん、その他の出版社さんも、団塊の読者たちのために大きめの活字の本をよろしくお願いします。