「勅使河原宏展」を見物に出掛けました。

午後は雨も小降りになりました。家人と北浦和埼玉県立近代美術館まで「勅使河原宏展」を見物に出掛けました。台風の余波が続いているので公園にもひとけがありません。企画展も客の数が少なくて、ゆっくりと見られました。先ずは入り口から入ると、いきなり竹のトンネルが続いています。トンネルを抜けると生け花の展示です。パンフレットには「焼き物も、書も、竹の造形も、作庭も、私の場合はすべて独学できた。考えてみれば、映画もそうだった。その方が自分にとって楽しいのである」とあります。展示にも「自分にとって未知のものに向かって冒険していきたい。私の仕事はいつもその連続だった」ともあります。この造形作家は「遊び」の人だったのだと感じました。「連歌」ならぬ「連花」の試みも展示されていました。「(連花では)前の人が抱いていたであろうイメージをいい意味で裏切るのだ。それはとりもなおさず批評精神のひとつの発露である。そのことによって「座」は発見に満ちた生気あふれるものとなるに違いない」とあります。「異質なものの出会い」とか「偶有性」とかについて芒洋と考えている最近に私にとっては、なかなか面白い、しかもリラックスできる企画展でした。