「暫らく阿呆な世間の騒音に耳ふさいでトボトボ行ってみたら」(高山宏)

以下、本の帯に引用されている本文からの抜き書きを紹介させてください。・・・<「新」テーマのたびに月単位で頭の切り換えを強迫のように抱えこまされた世代が今苦しんでいる。あのさ、一遍自分の出発点になった人にでも、作品にでも(中略)戻ってゼロからつくり直してみたら、暫らく阿呆な世間の騒音に耳ふさいでトボトボ行ってみたら、といってあげたい。あげたいのだが残念、そういう素朴な衝撃を孕んだはずの「出発点」がこういう人たちにないということに、ぼくは底知れない憐れみを感じてしまう。おだてておいて梯子を平気ではずしてしまった団塊の先達ども誰れ彼れの無責任を敢えて責めたい。>(『超人 高山宏のつくりかた』より。)