DVDの『ユメ十夜』も少しずつ見ています。

ゼミでは漱石の『三四郎』の精読と『夢十夜』の輪読との二本立てを読み進めています。それに並行してDVDの『ユメ十夜』も少しずつ見ています。一夜ごとに監督も出演者も変わるオムニバスの作品ですが、なかなかの傑作揃いです。漱石のテクストを比較的忠実に再現する形で映像化しているものもあります。(例えば「第二夜」や「第三夜」です。)ところが漱石のテクストから出発しながら大幅に夢の解釈を読み替えてしまおうという試みもあります。(例えば「第四夜」です。)「子供たちがお爺さんについていく」というテーマと「真直」(まっすぐ)というキーワードのイメージを膨らませていくと、こんなことも出来るという監督の腕の見せ所でしょうか?