ベケットの独特の散文を楽しみました。

takuzemi2008-01-21

センター入試も無事に終わりました。監督をした緊張感が今日になって弛んだのか朝寝坊をしてしまいました。目が醒めると何と8時を回っています。今日は授業はありません。午後にM君との「ベケット読書会」の予定があるだけです。午前中は久し振りに居間でゆっくりと過ごしました。午後1時前には大学に移動しました。チャイムが鳴ると読書会です。M君は4月から教わることになるはずの中条省平先生の訳文でレイモン・ラディゲの『肉体の悪魔』(光文社古典新訳文庫)を読了したばかりだと言います。大変に良い訳文だったそうで、私にも勧めてくれました。・・・今日のベケットの『モロイ』は、警官に職務質問を受けて、警察署に連行されたモロイが、立ったままで尋問される場面です。モロイの意識が、美しいと言ってもよい独特の散文で描かれていて読者も身震いします。これはちょっと他の人には書けないでしょう。大変に面白い読書の時間が過ごせました。
読書会の後は2時間ほど掛かって試験問題を作りました。生データは打ち込んであるのですが、問題文を考えたり、細部を修正したりするのに、結構時間が掛かりました。B4のフォーマットでプリントアウトしてみたら解答欄の余白が足りなかったりします。また少々手直しをしなければなりません。・・・でも、原稿書きも問題作成も基本は同じですね。ラフスケッチ(下書き)を作ってプリントアウトしてから、赤ペンで手直しをするのが基本です。あとは納得が行くまでこの作業を繰り返せば良いわけですから。・・・手間は掛かりますが。・・・(写真は出津橋のとなりのドロノキです。すっかり冬枯れの姿になっています。)