「先生」の自殺について色々と考えてみました。

午後の3限の講義「文学」では前回配布したハンドアウトの補足として『彼岸過迄』をポストモダン型の推理小説として読み解くことの可能性を学生諸君に示唆しておきました。カオスをノモスに回収しない物語だという訳です。まだ着想が練れていません。頭の中に浮かんだばかりのアイデアです。教材提示機で手書きのマインドマップを大スクリーンに映写しながら説明しました。
ハンドアウトは松元寛氏の『漱石の実験』(朝文社)から『こころ』についての分析の部分を引用しつつ紹介しました。小森陽一さん、石原千秋さんなどの多様な読解の試みも紹介してから講義を進めました。松元さんの読みは真面目な文教生の諸君には分かりやすい解釈だと考えて資料に利用させていただきました。・・・気が付けば残り時間が少なくなっています。学生諸君に約束していたDVD『それから』は代助と三千代の後戻りできない場への歩みよりの場面から20分ほどを見ておきました。学生による授業評価アンケートを慌ただしく実施して授業を終えました。