企画展「丸木スマ展」を鑑賞しました。

食事を楽しんでから企画展「丸木スマ展 樹・花・生きものを謳う」を鑑賞しました。丸木スマは「70歳を越えてから絵を描きはじめ、81歳で亡くなるまでの間に700点以上もの作品を残したおばあちゃん」(パンフレット)です。素朴な素人のタッチの中に、独特の色彩感覚が冴え渡っています。密生する植物の中に蠢くさまざまな動物たちの表情がなんともユーモラスです。桃源郷の中で欣喜雀躍する「生きものたち」の生命感を見事に伝えています。「わしも、あんたたちのように、やってみようと思うが、うまいぐわいにはいかんのう、わしはわし流にやるより仕方がない。」、「目が見えんようになったら、手さぐりで描きます。絵を描きはなえてから、面白うての。こりゃ、まだまだ死なりゃせん思うて。わしゃ、今が花よ。」『丸木スマ画集 花と人と生きものたち』より)
常設展では何とも懐かしい絵に再会してしまいました。「タイガー立石」(立石紘一)の小特集が展示されているのです。中学生のころに町の本屋まで出掛けていって『漫画読本』を買い求めて帰りました。店主の小父さんに「そんな本を読んでいて、お父さんに叱られないの?」と聞かれたものです。私にとってのシュルレアリスムは漫画家の杉浦茂タイガー立石が教えてくれたものかも知れません。o(^0^)o