『徘徊老人の夏』を読んで楽しみました。

三浦雅士さんの『漱石 母に愛されなかった子』(岩波新書)が面白かったので、来年度の講義で紹介しようと思い立ちました。学生諸君にも分かりやすいと思われる『坊ちゃん』に付いての第1章をスキャナーで読み取ってデジタルテキスト化する作業を始めました。読み取ったデータは念入りなバグ取りが必要なのですが、今日は数ページ分で草臥れてしまいました。
昼食後は怠惰にシエスタ半分、読書半分で寝転んで種村季弘著『徘徊老人の夏』(ちくま文庫)を読んで楽しみました。「通い湯治場」の章に出てくる湯河原の「ゆとろ嵯峨沢の湯」は数年前に家人と立ち寄った記憶があり、このさわりを読みながら「ニタリ」と苦笑してしまいました。それにしても世界中に出没する徘徊老人に感服しました。
午後になって蒸し暑さが増しました。夕涼みを兼ねて埼玉県立近代美術館に出掛けました。先日見た「丸木スマ展」をもう一度見ようという魂胆です。館内は空いていて、逆にゆっくりと展示を楽しむことができました。「立石大河亜ワンダーランド」もゆっくりと見直すことができました。