『なぜ日本人は学ばなくなったのか』を読了しました。

齋藤孝さんの『なぜ日本人は学ばなくなったのか』(講談社現代新書)を読了しました。現代の若者たちに対する辛口の批判が色々と書き込まれている本です。若い世代に対して「もっと本を読め」というメッセージを声高に語りかけています。戦後の日本社会の「アメリカ化」で日本人は即物的な快楽に走るようになってしまったと著者は言います。儒教的な修養の精神も失われてしまった。旧制高校の求道精神を見直すべきだ。・・・と気持ちは分かるのですが、では具体的な対応策はどうすれば良いのか?・・・と考えるとなかなか簡単ではありません。斉藤さんの本では「若者」が十把一からげに括られているような気もしました。齋藤さんのゼミ生の諸君も、実名を持ったMさんやらT君やらであるはずです。この本の趣旨にはまったく賛同できるものの、若者はこうなのだと「束ねる」語り口には少しばかり抵抗を感じました。