ロブ=グリエの文学論を紹介しました。

午後の3限の「ヨーロッパの文学」はフランスの前衛作家アラン・ロブ=グリエの『作家生活入門』を紹介する形でポストモダンの時代の文学のあり方を巡ってお話ししました。数年前にフランスのラジオ局「France Culture(フランス文化)」で25回に渡って放送されたロブ=グリエの連続講義を元にまとめた講義録です。私はあの夏にはロブ=グリエの講義をインターネットラジオで聴き、ハードディスクに録音し、それをCDに焼いてまた聴き・・・という作業を繰り返しました。講義を聞いてはメモを取った大切なノートも一冊、手元に残っています。ロブ=グリエの作品を沢山翻訳なさっていた平岡篤頼先生への「学恩」なども思い出してしまいます。
この講義でも試験の「傾向と対策」を学生諸君に話しておきました。最後に「学生による授業評価」のアンケートを書いてもらって今日の仕事を終えました。(質問に来る学生諸君が大勢いて、撤収するのにずいぶんと時間が掛かりました。)
午後の3時過ぎに学生食堂に移動して遅めの昼食を済ませてから研究室に戻りました。・・・夕方になってもまだ寒風が吹き荒れています。出津橋を渡って家に帰る学生諸君も寒さにふるえている様子です。一度だけ見掛けたユリカモメはその後、姿を現しません。・・・帰路はとあるカフェで御法度のビールをいただきながら、しばし物思いに耽りました。