ピカソの高笑いが聞こえてくるような気がしました。

そろそろ中華街に繰り出そうかと思ってギャラリーを出ようとしていたら、何と地下の2階でピカソの特別展をやっています。なぜ今まで気が付かなかったのでしょうか? さっそく地下に降りて12ポンドのチケットを買い求めました。
PICASSO : CHALLENGING THE PAST」と題された特別展は素晴らしいものでした。「自画像」「モデルと女神」「ヌード」「人物像色々」などとテーマごとにピカソの傑作がまとめられています。ピカソがパリに出てきて苦労していた時に知り合った女性Fernande Olivierの黒いヴェールをまとったメランコリックな肖像に打たれました。ピカソの妻となった貴族の血を引くロシア舞踏団の踊り子Olgaのリアリズムに徹した肖像も素晴らしい!・・・ドラクロワ、ベラスケス、マネなどの作品を「変奏」した作品群にも感銘を受けました。マネの「草上の昼食」を緑がかった色調で自家薬籠中の作品にしている3枚の連作には、ピカソの高笑いが聞こえてくるような気がしました。
ところで、学生諸君のFrancis King校での語学学習も余すところ(今日を含めて)3日間となっています。一度も青空らしい青空を見ないままに過ごした日々でした。坂本龍馬によく似た名前のS君は今朝の点呼の時に素敵なことを言っていました。「ロンドンはもう居たくないけれど、この学校にはあと1カ月ぐらい居たいです」と言うのですね。私も英語は学べませんでしたが、ロンドンという街を学ぶことができました。日本に帰ってから、ひょっとすると英語の学習に夢中になるかも知れません。(写真はLeicester Squareの一角です。中華街にほど近いこの一角は私の良く出没する場所となりました。)