M君と日暮里駅南口で合流しました。

午後は昨年の3月まで一緒に「ベケット読書会」を続けていた相棒のM君と日暮里駅南口で合流しました。本当に久し振りの出会いです。この一年間、M君は学習院大学の大学院でフランス文学を勉強しています。毎日がかなり大変な勉強の連続らしく、ノルマに追われているとのことです。
坂を上がって天王寺の境内で一休みしました。日当たりの良い本堂の縁側には何人もの人々が腰掛けてくつろいでいます。私もM君と縁側に腰掛けて、しばらく近況を語り合いました。
谷中の霊園も満開の桜です。墓地には花見の人々のグループが盛り上がっています。上野桜木を通って上野公園に抜け、東照宮の門前の屋台で一休みしました。おでんとイカ焼きと缶ビールを買い求めるために長い列に並びました。
上野広小路に降りて日中から開いている店を探しました。呑み食い処「上野市場」を見つけて酒杯を傾けることにしました。M君の修士論文の構想を楽しく聞かせてもらいました。ジュルジュ・ペレックの『消失』を分析したいと言います。アルファベの「e」を一度も使わずに小説を書くという離れ業(超絶技巧)の秘密を暴きたいとM君はとつとつと語りました。すっかり盛り上がってしまいました。