今日は乗りが悪いのでしょうか。

takuzemi2009-05-24

丸ごと一日掛かって、新作の講義録を一本すら書けない日があります。乗りが悪いのでしょうか。朝の起き抜けの時間から、漱石の『それから』について触れている手持ちの書物に目を通しました。吉本隆明著『夏目漱石を読む』(筑摩書房)、吉川泰久著『漱石論 鏡あるいは夢の書法』(河出書房新社)、柄谷行人著『増補 漱石論集成』(平凡社ライブラリー)、出口汪著『夏目漱石が面白いほどわかる本』(中経出版)などなどです。大岡昇平著『小説家 夏目漱石』(ちくま学芸文庫)と江藤淳著『決定版 夏目漱石』(新潮文庫)にももちろん目を通しました。ところが、これだけの本の『それから』についての記述の部分に目を通しても、漱石がこの本で何を語りたかったかについての納得のいく「読み」が手に入らないのですね。「違う! 違う! そんなことじゃない!」と呟きながら、慌ただしく何ページものデータを繰るうちに時間はどんどんと過ぎていきます。・・・コンピュータを起動して、Webでも色々と調べてみました。・・・けれども、学生諸君にぜひとも紹介したいような面白いサイトはなかなか見つかりません。ほとほと困ってしまいました。