自宅の居間で仕事を片付けることにしました。

takuzemi2009-05-30

お天気が悪いので自宅の居間で仕事を片付けることにしました。「文学」の講義録の種を仕込む作業です。何冊もの本のチェックしてある部分を親指シフトのノートパソコンで打ち込んでいきます。適当な量が溜まったところでプリントアウトして赤ペンで校正をするという段取りです。・・・ところが、この作業が、まさしくシジフォス的な終わりのない苦行なのですね。週末の土曜、日曜日と研究日の月曜日を作業に充てることにしているのですが、時間がたっぷりあると感じられることは滅多にありません。
漱石の後期三部作を新たな視点から読み直すことは出来ないものかと考えています。先日から少しずつ『彼岸過迄』を読んでいるのですが、今日は集中的にこの作品を読み進めることにしました。
すでに何度か読み直している作品なので、初めて読んだときのような筋書きの分からないもどかしさはありません。唐突な視点の変化や語りの変化も予想の範囲内です。語り手が変わるたびに少しずつ冒頭の田川敬太郎から須永市蔵へと焦点が移ってくる手際なども大したものだと思いました。探偵小説の手法を用いたスリリングな展開なのですね。