『星の王子さま』を原文で読みました。

4限のフランス語の5はA君、Iさんと3人で『星の王子さま』を原文で読みました。今日はバオバブの樹のエピソードなどの部分を読み進めました。なかなか古風な言い回しが出没して難しい部分も少なくありません。それでも加藤晴久先生の『自分で訳す星の王子さま』(三修社)の注釈に導かれて楽しい時間を過ごしました。
5限の4年生のゼミではYYさんの「『星の王子さま』にみるシンボル」とYHさんの「日本の漫画やアニメにおける女戦士−ジャンヌ・ダルクの存在と関係−」の二つの発表がありました。YYさんの方はマリーズ・ブリュモンの『星の王子さま』についてのテクストを読み込んだ形で「井戸」などの象徴的な道具立てをどう読み解くべきか戦略を練ろうという姿勢が見られます。なかなか楽しみです。
YHさんの方は以前、ゼミで読んだ斉藤美奈子の「アニメのヒロイン像」の論理に強い不満があったのだとのことで、同様のテリトリーを別な切り口から読み直したいと思っている様子です。その作業のために「ジャンヌ・ダルク」という切り口なり補助線なりを発見して持ってきたのは大いに評価して良いでしょう。・・・さてさて、来週のゼミでは熊倉千之著『漱石の変身』(筑摩書房)の内容を紹介しながら、実際に漱石の『門』の冒頭と結末の部分を読んでみたいと思っています。