サンテグジュペリのレトリックに感心させられます。

4限はA君とIさんのお二人と三人で『星の王子さま』を原文で読み進めました。小さな王子が夕日を眺めるのが好きなのだというエピソードが語られる部分です。テクストを一文ずつ音読してから、訳文を考えていくという単調な作業ですが、時に作者の言葉のエネルギーを体内に注入されるような気がして盛り上がることがあります。サンテグジュペリは実はレトリックの達人でもあり、見事に決まった一行の文句がテクストのあちらこちらに散りばめられています。そんな宝石のような文章を発見しながらの楽しい読書となりました。
5限の3年生のゼミでも『星の王子さま』を分析したマリーズ・ブリュモンのテクストを読み進めています。今日はp.41.-46.の部分をK君が、p.47-54.の部分をSさんが要約してきてくれました。(Aさんもデータを私あてにメールしてくれたのですが、今日は朝から急な用事が入って、メールのチェックを怠ってしまいました。Aさん、申し訳ありません。)ブリュモンのテクストの今日読んだ部分では、『星の王子さま』というテクストの全体構造を見通して、各部分を全体の中に位置づけるという基本的な作業がなされています。この物語は何度も読み返しているつもりなのに、23章の短い薬屋のエピソードなどは不思議なことに忘れていました。