「本の運び屋」みたいな気がしてきました。

早めに帰宅することにしました。帰りがけに教育支援課のNさんが日頃から手入れをしている花壇を覗いてみました。可愛らしい花々が咲いています。スナップを撮ろうとしゃがみ込んでクローズアップで狙っていたら「山本先生」と声を掛けられました。振り向いてみたら教育学部のY先生です。先生も以前は浦和の別所沼の近くに住んでいて、別所沼でのランニングを楽しんでいたお仲間です。しばらく四方山話を楽しんで別れました。
元荒川の土手に沿った桜並木を歩いて帰りました。研究室と自宅との往復はいつも両手に荷物という状態になってしまいます。家で読みたい本を持ち帰ったり、研究室で読みたい本を持ち込んだりの繰り返しなのですね。自分が「本の運び屋」みたいな気がしてきました。
帰宅して漱石の『行人』をしばらく読み進めました。「友達」の章は【三】沢の話、「兄」の章は【二】郎の話、そして「帰ってから」の章は、【一】郎の話・・・と極めて意図的に周縁から核心へと向かうようにストーリーが組み立てられているような気がします。重たい鬱陶しい小説ですが、ゆっくりと読み返してみたいと思っています。