夏目漱石の『行人』についての話をしました。

M君の研究授業の出来はなかなかのものでした。声も良く通ります。英語の発音も上手です。小テストの時間配分なども、教案通りに緻密に計画されていました。同じ英語科担当のO先生も研究授業に参加してくださいました。聞けば何と文教大学の卒業生とのことで、嬉しくなりました。研究授業が終わったら、大急ぎで帰路に着かなければなりません。蔵造りの町並みまで出てから、JR川越駅行きのバスに飛び乗りました。
いったん帰宅して軽食を取ってから、大学に移動しました。今日は「文学」の第10回目の講義が待っています。漱石作品の中でも「暗い漱石」を代表する『行人』についての話をしました。伊豆利彦氏の論文「『行人』論の前提」の内容を紹介して、一郎の視点からではなく、二郎とお直の視点から『行人』を読み解くことの可能性についても触れてみました。最後に姜尚中先生の『それから』についてのビデオを25分ほど見て、授業を終えました。