『星の王子さま』の17章から読み進めました。

4限の「フランス語5」ではA君と『星の王子さま』を読みました。王さま、うぬぼれ屋、呑み助、ビジネスマン、点灯夫、地理学者と次々に「変な大人のひと」と出会う「宇宙遍歴」の部分と16章の地球紹介の部分は飛ばしてしまって、今日は17章から読み進めました。砂漠でヘビと出会う場面です。「月の色をした環」のような姿で王子の前に現れるヘビは、金の腕輪のように王子の足首に巻きつきます。ヘビの謎めいた言い回しも物語の予兆、伏線として書き込まれています。この章から次々と重要な章が続くことになります。
5限の3年のゼミは「介護等体験」の実習に出掛けている学生諸君がいるために集まりが悪くなってしまいました。少人数でマリーズ・ブリュモンの『『星の王子さま』を読む人のために』(世界思想社)を読み進めました。A君との「フランス語5」では飛ばしてしまった「宇宙遍歴」の前半に当たる部分の分析を読みました。王さまやうぬぼれ屋などの性格上の欠陥を持つ大人たちとの出会いの場面です。一見、マイナスの出会いのように見えながら、実は「イニシエーションの物語」の中ではそれぞれが重要なファクターであることが分かります。(写真は高校生の時に買った英訳の『星の王子さま』と家人の古い訳書です。)