ゼミの方も少々早めに切り上げました。

4限の「フランス語5」ではA君と『星の王子さま』を読み進めました。18章の「花びらが三枚ついた、どうということもない花」(野崎歓氏訳)との出会い、19章の「こだま」とのやり取り、そして20章の五千本ものバラが咲きほこる庭の発見・・・と読み進めました。王子が草むらにつっぷして、泣き出す場面まで読み上げてしまいました。
5限の4年生のゼミでは『ちくま評論入門』(筑摩書房)の中から今橋映子さんの写真論の部分を取り上げて読んでみました。何気ないパリの人々や風物を写し取った「パリ写真」が、どのようにして我々に日常を新たな目で見るすべを教えてくれるのかという主題です。シュルレアリスムの手法である「異化」や「デペイズマン」の効果が「パリ写真」にも認められるのだという指摘は大変に面白いものに感じました。・・・テクストを早めに読み上げてしまったので、ゼミの方も少々早めに切り上げました。教室に居残ったOさんがディズニーアニメの悪人と宮崎アニメの悪人とを比較してみたら面白かろうと言ってきました。クラスに残ったゼミ生諸君の間で、楽しいやり取りが盛り上がりました。