久田恵さんの『シクスティーズの日々』を読みました。

takuzemi2009-07-19

朝から大変な暑さになりました。湿度も高くて起き抜けから汗だくです。午前中は自宅の居間でテレビを観たり本を読んだりして時間を過ごしました。久田恵さんの『シクスティーズの日々−それぞれの定年後』(朝日文庫)を楽しく読みました。「定年後をいかに過ごすか」というテーマは私のような世代の人間にとっては切実なものです。昨年の秋には獨協大、日本工業大、文教大の単位互換制度に関わる共通講義で「平成生まれの高齢化社会」と題した90分授業を一度だけ担当しました。ハンドアウトを作るために苦労したのも楽しい思い出です。「高齢化社会」の問題はそれこそ一筋縄では行きません。私が高齢化社会について色々と調べる中で出会った本では、加藤仁氏の『定年後』(岩波新書)に一番の感銘を受けました。上野千鶴子さんの『おひとりさまの老後』(法研)も楽しい一冊でしたね。
久田恵さんのコラムは新聞で時々拝見しています。飾り気のない素直な文体に好感を持ってきました。『シクスティーズの日々』も定年を迎えた夫婦たちやシングルたちの生活を淡々と語りながら、「人生いかに生きるべきか」という大問題に肩の力を抜きながら歩み寄っています。日曜日にこんな本を読めるのは幸せだと思ってしまいます。