授業計画を練るための四苦八苦についての雑談です。

takuzemi2009-10-28

朝の1限には相棒のFさんとの「ランボー読書会」を楽しみました。数週間前から『地獄の季節』の中の「悪い血」を精読しています。ヨーロッパ近代に対する両義的な態度が語り手の揺れ動く自我を通じて表出されます。時に滑稽味と悲劇性とが共存するようなアイロニーに満ちた表現が頻出します。未来を夢想しながらも、それが十全の生を保証してくれるものではないことをあらかじめ知っているのがこの語り手です。語り手は言わば喪失後の世界を生きている存在なのですね。そしてまた世界を前にして主体となることもできない存在です。それが私たち読者に強い感動を与えるのは、私たちも私たち自身の姿を語り手の中に読み取るからに他なりません。
読書会を終えてから、Fさんとの四方山話を楽しみました。講義科目の授業計画を練るための四苦八苦についての雑談です。Fさんも語学の他に「言語と文化」という科目を担当しています。私も来年度は新しい講義科目を担当させられそうな雲行きです。そろそろ来年度の仕込みに取り掛かる必要があるのですね。図書館に行って必要な棚に目を通すことから始めることにしましょう。