「プレ卒論」のテーマを決めなければなりません。

午後の空き時間には図書館まで往復して数冊の本を借りてきました。その中の一冊、平野芳信『村上春樹と<<最初の夫の死ぬ物語>>』(翰林書房)がなかなか面白そうなので読み始めました。あだち充の『タッチ』や高橋留美子の『めぞん一刻』の漫画の数葉も挿入されていて<<最初の夫の死ぬ物語>>という「構造」が浮き彫りにされていきます。(漱石の『こころ』も同一の構造の物語だと著者は指摘しています。)・・・さてさて、こうした既視感(デジャ・ヴュ)に満ちた物語群を前にして著者はどのような結論を導き出してくれるのでしょうか?
3年のゼミではそろそろ「プレ卒論」のテーマを決めなければなりません。今日は「情報処理と言語文化」の学生諸君のレポートから面白そうなものを数点選び、学籍番号と氏名を隠してコピーを取ってから読んでみました。大学図書館検索エンジンを利用して、自分の選んだテーマについての文献を探索するという課題なのです。「グリム童話」「女流作家」「シーラという子」・・・などなどさまざまなテーマで検索して、文献に辿り着いた過程が具体的に語られていて役に立ちました。次回のゼミでは学生諸君に「プレ卒論」のテーマについてプレゼンテーションをしてもらうことになります。