午後は野村萬斎主演の『オイディプス王』を前半だけ見ました。

来年度の共通教養科目の「文学」では漱石をメインに語るつもりでいます。けれども村上春樹さんの作品についても言及してみたいと思っているのですね。村上春樹論の中では何と言っても加藤典洋氏の『村上春樹イエローページ』(1〜3、幻冬舎文庫)が面白いので、スキャナーで読み取ってテキストファイルにしてみることにしました。午後の2時間ほどを作業に充てましたが、「読んde!!ココ」の識字率もなかなかのもので、まったく不満を感じません。冬休みにはデータを収集する作業を少しずつ続けていく予定です。データを集めるのが仕事の基本だとは・・・言えますね。
午後の2時過ぎにチャイムが鳴りました。宅急便の到着です。薄手の段ボールのパッケージを開けてみたら、Amazon.co.jpに注文しておいたDVDが出てきました。『オイディプス王』です。演出が蜷川幸雄、音楽が東儀秀樹、そして主演のオイディプス役が野村萬斎、王妃イオカステ役が麻実れいという配役です。2004年ギリシャアテネ古代ギリシャ円形劇場ヘロデス・アティコスでの公演を完全収録した作品です。一度に全部見てしまうのが勿体ないような作品です。・・・家人と二人で前半の1時間ほどの部分を見ておきました。オイディプスが自分が犯したかも知れない「あやまち」に気づき始めるあたりの切迫した描写です。蜷川幸雄の演出は「蜷川様式」とでも呼ぶべき独自の形式美を獲得しています。後半は一度にぺろりと食べずに明日に残しておきましょう。