アラン・ロブ=グリエの文学観についての話をしました。

久し振りにi-Podを持って出掛けようと思い、Podcastのデータを更新しました。LC1のニュース番組、「ココロニマドヲ」の万葉集、そしてFrance CultureのChanson Boum !などの番組です。ダウンロードに意外に時間が掛かってしまい、家を出る時間が遅れてしまいました。自宅から武蔵野線のホームまで4分で走り抜けました。
大学に着いて、さっそく725教室に移動しました。2枚組のハンドアウトと学生による授業アンケートのマークシートをセットして研究室に戻りました。
パワーポイントのスライドが入っているUSBメモリーなどを確認して教室に戻りました。スクリーン、プロジェクター、ノートパソコンを用意して、授業に取り掛かりました。今日はアラン・ロブ=グリエの文学観についての話をしました。(「ポストモダン文学」と副題を付けても良いような内容です。)ベルリンの廃墟で終戦を迎えたロブ=グリエにとって、ヨーロッパ的な価値はすでに「失われたもの」だったのです。廃墟から出発して自己の世界を築いていくためには「バルザックのように書くわけには行かない」のです。不確実な世界の中を手探りで歩んでいかねばならない現代人にとっての「書くこと」の意味を問い掛ける内容です。
France Cultureで25回に渡るロブ=グリエの連続講演を聴いたのは2003年の夏でした。ハードディスクに録音した音声データをCDに焼いて、繰り返して聴いたのも懐かしい思い出です。(平岡篤頼先生の「学恩」に想いを馳せたりもしました。帰路の出津橋からの元荒川の眺めは素晴らしいものでした。)