プレヴェールの『言葉たち』が採り上げられました。

午後は大塚英志氏の『物語論で読む村上春樹宮崎駿−構造しかない日本』(角川oneテーマ21)をところどころ再読してみました。大塚氏は村上春樹宮崎駿の作品を「構造しかない」と決めつけています。構造と言うのは物語理論で言うところの物語構造のことです。例えば英雄物語の基本的な構造は単純化すれば「出発→冒険の旅→帰還」という流れで成り立っていると神話学者のジョーゼフ・キャンベルがその著書『千の顔をもつ英雄』で述べているのだそうです。大塚氏は村上作品や宮崎作品を精緻に分析して、その「構造」がキャンベルが英雄物語から抽出した構造と合致してしまうと指摘しています。大変に面白い指摘なのですが、大塚氏が村上作品や宮崎作品から読み取っているものと、一般の読者がそこから読み取っているものとの間には大きなギャップが存在するようにも感じられました。
夕方にはTV5MONDEをしばらく見ました。本の紹介の番組ではジャック・プレヴェールの『言葉たち』が採り上げられました。私の好きな「割れた鏡」の朗読が聴けたのはラッキーでした。続くプチルノーさんのグルメの番組も楽しみました。
風邪気味で数日間、家の中に閉じ籠もっていました。日の落ちるころに恐る恐る駅前まで外出してみました。行きつけの正育堂文具店に寄りました。愛用しているZABRA SARASA 0.7を数本買い求めておきました。須原屋書店まで移動して本を物色しました。(週末には駅前広場は無数の自転車に占拠されてしまいます。自転車の列、列、列・・・です。)