「一人連句」では友人たちの個性がいただけません。

takuzemi2010-03-03

 朝は南浦和のK歯科医院まで出掛けました。この医院には先週から掛かり始めたばかりです。頭部のレントゲンを撮ったり、歯の型を取ったり、噛み合わせの検査をしたりと基本的な情報収集が続きます。院長のK先生は「糖尿病などがあると、長い間には歯にも悪影響が出るはずだ」と言います。私も知らぬうちに糖尿病の悪影響を被ってきたに違いありません。看護士のHさんも大変に感じの良い人です。この歯科医院の良いところは、スタッフのみなさんが言葉による説明を徹底しているという点でしょうか。診察室の雰囲気も落ち着いていて好感が持てます。
 ともあれ暖かな一日となりました。電車での移動も楽々です。武蔵野線の車窓から梅の花を眺めながら北越谷に移動しました。大学近くの梅園では白い花びらがもう散り始めている様子でした。
 大学に着いて研究室に入りました。助手のMさんにいただいたコーヒーを飲みながら「一人連句」を考えました。初折の裏も、はや七句目に差し掛かっています。月の定座です。ここは季語は「夏」で「月」も入れたいところです。「夏の月」という夏の季語がありますが、他の手もないかどうか考えています。
「独り連句」をやってみて困ったのは、知らぬ間に「物語」が単線化してしまうことです。友人たちの友人たちの「他者性」としての個性がいただけないので、流れが固まってしまって、逸脱や脱線がやりにくくなることです。ロートレアモンの『マルドロールの歌』に出てくる「手術台の上のミシンと蝙蝠傘の不意の出会い」が生じにくくなることのようです。