ラヒーミー著『悲しみを聴く石』を立ち読みしました。

 私はブックカバーを外して本を読む癖があります。ブックカバーや腰巻きで手が滑って、読みにくいような気がするのですね。そんなわけで、確か昨年末に村上春樹氏の『1Q84』(Book 2)の再読を始めたときに、ブックカバーを外したのでした。ところが、そのブックカバーが行方知らずになっているのです。居間を家捜ししてみたのですが、一向に出てきません。読むときには外していたブックカバーですが、読了した時点では再び復旧しないと落ち着かないという変な性格です。不安になってしまいます。(『1973年のピンボール』もなぜか行方不明になっています。どこへ行ったのでしょう。)
 午後は大宮のジュンク堂書店まで散歩がてらに出掛けました。冷たい雨が降っています。散歩向きの天気ではありません。ジュンク堂書店では俳句の本棚、フランス文学の本棚、文庫本の本棚という順番で色々と物色しました。
 アテーク・ラヒーミー著、関口涼子訳『悲しみを聴く石』(白水社)をしばらく立ち読みしました。訳者の関口涼子さんはパリ在住の詩人です。以前、France Cultureで関口さんのラジオ放送を90分ほど聴いたことがあります。漱石についてのフランス語での解説でした。小説を書くことと、漢詩を作ることとで、バランスを取っていた漱石の晩年の生活を見事に語っていて感心した記憶があります。今日は関口さんの訳書は立ち読みだけで我慢しておきました。文庫本を2冊買って帰路に着きました。
 買って帰った一冊は角川文庫の「ビギナーズ・クラシック」の一冊・筧久美子著『李白』です。漢詩を勉強してみたいと以前から考えています。夕方には漢詩の部分を音読しながら、冒頭の3分の1ほどを読んでみました。大変に素敵な入門書です。(写真は武蔵浦和駅前の交差点です。雨の夕方になってしまいました。)