清水良典氏の『村上春樹はくせになる』を少しだけ読みました。

takuzemi2010-03-17

 午前中は歯科の予約が入っています。9時30分には南浦和駅前のK歯科に出掛けました。今日は歯科技工士の方から先日の噛み合わせの検査結果の説明がありました。レントゲン写真や歯形の模型などを見せていただきながら詳しい説明を受けました。
 帰宅して朝食を済ませてから、しばらく読書の時間を持ちました。清水良典氏の『村上春樹はくせになる』(朝日新書)を少しだけ読みました。清水氏は95年の地下鉄サリン事件阪神淡路大震災以後の村上作品に大きな変化が訪れるとしています。小説中に象徴と寓意とが多用されるようになると言うのですね。作中に現れる「羊」や「井戸」は「作者にもはっきりと名指せないような、あるもやもやとしたイメージが仮託されている」(p.60)と清水氏は指摘しています。このような比喩の用い方はキリスト教の聖書から始まるものだとも言います。例えば「地の塩」というような比喩がその例ですね。清水氏はツヴェタン・トドロフの言葉を引用しつつ、象徴表現の難解さが読者にむしろ快楽を与えると指摘しています。大変に面白く感じました。
 午後は3時からL内科クリニックに出掛けました。前回の検査結果をK医師に解説していただきました。血圧測定と内診はいつもの通りです。こちらも2時間ほども掛かってしまいました。今日は歯科と内科との診察がメインの一日になってしまいました。(夕方には漢詩のDVDを一時間ほど楽しみました。)