少年の頃の木造の図書館がリアルに思い出されました。

 春休みなので短いインターバルで歯医者さんの予約を入れています。今日も午後は南浦和駅前のK歯科まで出掛けました。今日は院長のK先生に歯を少々削ってもらってから、看護士さんに歯形を取ってもらうという診療でした。一度の診療にやはり二時間近くは掛かってしまいます。歯医者さん通いも馬鹿になりません。
 帰宅してしばらくは独り連句の展開を考えました。縁側でメロンを食べている人物を少年と見立ててみました。この少年は実は老人の昔の姿です。学帽に白いカヴァーを被せた夏帽を片手にかざしている古写真を思い浮かべました。すると故郷の狭山の町がセピア色に染まって浮かび上がってきました。坂道の半ばにあった木造の図書館がリアルに思い出されました。少年時代の私が一番好きだった場所です。防腐用のコールタールが染み込んだ木材の床が歩くたびにギシギシと軋んだものでした。元々社版のSFのシリーズを読みふけったのも、この図書館ででした。
 日々の暮らしは単調な繰り返しの作業の連続です。そんな日々の中に新しい習慣を組み込んでいくのは簡単ではありません。独り連句を楽しんだり、漢詩のDVDを観たりできるのも、春休みがあるお蔭なのです。そのお休みも余すところ10日間ほどです。本当は新学期の教材研究などに着手しなければならない今日この頃なのです。ところが、なかなか仕事に本腰を入れる気持ちになれず困ります。週末の連休が明けたら仕事に取り掛かろうと、能率手帳に予定を書き込んでおきました。(写真は別所沼のメタセコイアの姿です。あと一月ほどで新緑が燃え上がる季節が来るはずです。)