『蜜柑』に見られるヴィジョンの瞬間を考えてみました。

 午後の1時からは「文学」の講義です。先週の第1回のハンドアウトに戻って芥川龍之介の『蜜柑』に見られるヴィジョンの瞬間というものを考えてみました。主人公が何らかの真実に「気付き」「目覚める」瞬間が作品のクライマックスには置かれています。そこをどう押さえるかが大切だという話をしました。
 夏目漱石の作品が初期から中期、後期と深化していくプロセスに付いても駒尺喜美さんの資料を参照しながら考えてみました。最後にDVDの『ユメ十夜』から一夜、二夜、三夜を見てお仕舞いにしました。残念ながら今日配布したハンドアウトに付いては語り尽くせませんでした。次回にまた補足することにしましょう。
 この4月から入試委員となったS先生がオープンキャンパスの役割分担の件で相談に来ました。連休明けから6月、7月、8月、9月と高校生のみなさんを集めてのオープンキャンパスが予定されています。私はどうやら模擬授業を担当することになりそうな雲行きです。
 村上春樹の作品に付いての論文集を数冊並行して読み進めています。その中の一冊を読んでいて「レーダーホーゼン」という短編を読んだことがないことに気付きました。『回転木馬のデッド・ヒート』(講談社文庫)に収録されている作品です。明日は『1Q84』が手に入ると思っています。今日は帰りがけに須原屋書店に寄って、この一冊を買って帰ることにしました。