講義のための下調べと読書とで時間を過ごしました。

takuzemi2010-05-24

 土曜日、日曜日と二日間を「路上の人」として過ごしました。今朝は起き抜けの時間に久し振りにDELLのコンピュータを起動して、大学のホームページから学内サービスにログインしました。メールのチェックです。教育実習に出掛けているH君から研究授業に付いての打ち合わせのメールが入っています。さっそく返信を書いて送っておきました。友人たちからも飲み会の打ち合わせのメールが入っています。こちらも返信を書いて送っておきました。(友人の一人は上海万博に出掛けたとのことです。会場のデジタル写真を添付してくれました。)
 午前中は講義のための下調べと読書とで時間を過ごしました。シェイクスピア 福田恆存訳『夏の夜の夢・あらし』(新潮文庫)を読み直して、ところどころに赤ペンで書き込みやマーキングを施しました。『ハムレット』には「世界の関節が外れる」という言葉が出てきます。これは悲劇の言葉です。ところが、シェイクスピアの劇作を読んでいると「関節外し隊」とでも呼びたくなるような一群のいたずら者(トリックスター)たちの存在も浮かび上がってきます。『夏の夜の夢』ではお茶目な小妖精のパックがそれに当たります。こうした「関節外し隊」は登場人物だけではありません。男装、女装などの異装・変装、頻繁に起こる勘違い、一つのストーリーにもう一つのストーリーを絡ませていくダブル・ストーリーといった劇作上の技法もまた関節外しに加担していると思われます。シェイクスピアは若いころに読みましたが、その後は余り読み込んではいません。今回の勉強のやり直しでは、自力でシェイクスピアの技法上の工夫を再発見していく楽しさがあるようです。