韓国の極東大学校との交流会が行われました。

 昼前には雨も上がりました。早めに学生食堂に移動して昼食を済ませました。午後まで会議が入っていません。アラゴンの本を読んだり、少々原稿の下書きを考えたりして過ごしました。アラゴンの『冒頭の一句』についつて一度きちんと考え直してみたいと思っています。少しずつ考えをまとめていくためには、少しずつ言葉にしていくしかありません。
 明日の「文学」では漱石の『行人』について語る予定です。自宅から持ってきた新潮文庫の『行人』のあちらこちらを開いてみました。すでに色とりどりのマーカーや水性ペンでマーキングや書き込みが施されています。漱石の後期作品では副次的な物語が主たる物語の本質を映し出す鏡として作用しているようにも思われてきます。三沢に関わる「肉体(胃)を病んだ女」と「精神を病んだ女」のエピソードが一郎、二郎、お直の三つ巴と微妙に絡んでくるのですね。こうした副次的な物語はいずれも寓意的な要素をはらんでいて、主たる物語を解読するヒントとして機能しているようにも思われます。
 夕方の5時30分からは学生食堂の二階で韓国の極東大学校と文教大学との交流会が行われました。韓国からやって来た学生諸君はすべて日本語を学んでいる皆さんです。学長の挨拶や文学部長の挨拶に続いて、邦楽の演奏などが行われました。それから烏龍茶やジュースで乾杯が行われ、会食の時間が続きました。(写真は邦楽のサークルの演奏風景です。)