夏休みには長編ファンタジーを読んでみたくなっています。

 文学のレポートの採点をしていたら、日文科のT先生がひょっこりと研究室に現れました。何と先生のお書きになった本を持ってきてくれたのです。武者小路実篤についての分厚い研究書です。こんな立派な本を良く書き上げたものだなと感心してしまいました。
 大量のレポートはなかなか片付きません。気長に読み続けるしかないでしょう。研究室の床にちょうどA4の大きさの紙が収まる箱を置いてみました。採点が終わったら、出席表に評価を転記して、レポートはボックスへ落とすという段取りです。単純労働を機械的に続けることに耐えなければなりません。
 一休みして柘植光彦氏の『村上春樹の秘密』(アスキー新書)を読み始めました。柘植さんは以前からの村上春樹のファンであるようです。面白いエピソードを盛り沢山に交えながら「若い人々のための村上春樹入門」とでも呼ぶべき一冊にまとめ上げています。まだ冒頭の3分の1ほどを読んだばかりですが、大いに楽しめました。
 帰路は雨に降られるかなと心配していました。幸い雨には降られずに家路を辿ることができました。・・・夜には風が強くなって、だいぶ涼しくなりました。今年の夏休みには長編ファンタジーを読んでみたくなっています。記憶を辿るとナルニア国シリーズを読み耽った夏休み、ゲド戦記を読み耽った夏休みなどが浮かび上がります。いくつかの楽しい夏休みの思い出を夕暮れの風の中で思い浮かべてみました。