午前中はさまざまな論文を読んで時間を過ごしました。

takuzemi2010-08-19

 朝の起き抜けの時間には、昨日読んで良く理解できなかったエドゥアール・ベガンの論文を再読しました。それから、草案を書く作業に取り掛かりました。このところ、ブログの種を書くのと同じ「走書体」の書きなぐりで草案も書いています。800字ほどの小さな部分を書き上げて、印刷して、赤ペンで修正するという単純労働の繰り返しです。
 ダニエル・ブーニューの『ブランシュまたは忘却』についての研究書も大変に面白いものです。これも『冒頭の一句』を読み解くための参考になるかと考えて、引っ張りだしして読み始めました。何とも細かい活字で目が痛くなってしまいます。
 ところで、フランスのどこかの大学に博士論文として提出されたアラゴンの『冒頭の一句』についての研究が有ったのを思い出しました。相当のページ数のあるもので、夏休みになったら読んでやろうと思っていたものです。これを探し始めたら、なかなか見つからない。捨てずに取ってある紙の山を次々と開いては探しました。「ランボー読書会」のコピー、講義録の種、アイデアノート・・・と探して一回りしたのですが見つかりません。ところが、一番身近なブックエンドをふと見たら、何とそこに『冒頭の一句』と記された袋ファイルがあり、中から博士論文が出てきました。見たら筆者名がエドゥアール・ベガンさんなんですね。朝の起き抜けの時間に読んでいた雑誌「ヨーロッパ」の論文を書いた人と恐らく同一人物なのでしょう。冒頭の部分を少しだけ読んでみました。抽象度の高い「ヨーロッパ」所収の論文と比べると、文体も素直で大変に読みやすいものです。これは、ゆっくりと読んでやろうと嬉しくなりました。