この手法を私は「切り裂きジャックの事件簿」とネーミングしています。

 「三行革命」とネーミングした大切なテキストファイルがあります。一番古いデータには2004年1月17日の日付が付いています。「.stk」という拡張子が付いているので、初期にはHP200LXのVzエディターのマクロ「蓑系」(みのけい)で作っていたのでしょう。「一日に最低でも三行は原稿を書こう」という意思表示で始めたのでした。今にいたるまで綿々と続いているファイルです。このところはアラゴンの『冒頭の一句』についての書き込みが圧倒的に多くなっています。
 このアラゴンについてのデータをワードに乗せてプリントアウトしました。A4で20ページほどのデータです。「目次+本文」という構造をしています。数行から数十行に渡るブロックとなっています。プリントアウトしたA4の紙をカッター台の上でブロックごとに切断してしまいます。小片となった無数の断片を食卓の上に展開して並べ替えていきます。この手法を私は「切り裂きジャックの事件簿」とネーミングしています。
 何とか2時間ほどで「切り裂きジャックの事件簿」の作業が完成しました。データを並べ替えたことで草案の弱点の部分も良く見えてきます。書き足りない部分を補強する作業に明日からは全力で取り組まなければなりません。良い論文が完成するかどうかは別として、今年の夏は大きな収穫がありました。A4のマインドマップから草案を作り、徐々に細部から全体へと積み上げていくという手法がほぼ確立されたように感じられるからです。知的生産という言葉がありますが、要するに習慣の問題なのですね。(写真はマインドマップや下書きの一例です。なかなか思うように生産性を上げてくれません。)