出雲の旅を二度楽しむといったおもむきがありますね。

takuzemi2010-11-03

 友人たちと巡った出雲の旅を懐かしく思い出します。その余韻を楽しみながら、『古事記』(角川文庫)や梅原猛氏の『葬られた王朝 古代出雲の謎を解く』(新潮社)を少しずつ読み進めています。『葬られた王朝』には私たちがジャンボタクシーで訪問した数々の神社や遺跡のカラー写真も収録されています。読みながら、出雲の旅を二度楽しむといったおもむきがありますね。
 コレット作、工藤庸子訳の『シェリ』と『牝猫』(いずれも岩波文庫)、そして工藤庸子先生ご自身の『フランス恋愛小説論』(岩波新書)を一箇所にかき集めておきました。明日の「ヨーロッパの文学」ではコレットの話をしてみようと思っているのです。『シェリ』はだいぶ以前に読んだだけです。細部を忘れてしまっています。今日のうちに読み直して、面白そうなところはマーキングするなり、付箋紙を立てるなりしておく必要があります。
 コレットについての論文を少々読みました。「ヨーロッパの文学」のハンドアウトも読み直しました。それからWebを利用して、色々と調べてみました。『牝猫』全文のPDFファイルやテキストファイルを入手することができました。(もちろんフランス語です。)『シェリ』の全文テキストもグーテンベルグのサイトで入手することができました。朝の調べごととしては上出来です。『シェリ』の冒頭の部分を少々読んでみました。簡潔なフランス語で綴られていて、なかなか読みやすい文章です。
 ところで、岩波文庫版の『牝猫』の解説にはノーベル賞作家ル・クレジオコレットに対するオマージュが引用されています。知性に依拠せずに、感性の導くままに生命のざわめきを定着したコレットに対して、ル・クレジオも親近感を抱いているのでしょうか。