金曜日の3年生のゼミで読むための素材を探しました。

 英文科の1年のK君が研究室にやって来ました。「小論文を書いてきました。添削してください」と言います。数週間前から何度も通ってくる熱心さです。今回は鷲田清一先生の文章を読んだ上で、それに対する感想と自分の意見を述べるというものでした。段落のまとめ方も上達してきました。段落ごとに一つの主張を展開することにも気を配っています。なかなか良く書けているのに感心しました。
 午後は小森陽一先生の『漱石論』(岩波書店)をところどころ読んでみました。第2章の「ジェンダー漱石」の中の「男になれない男たち」や「漱石の女たち−妹たちの系譜」などの部分です。『明暗』のお秀、『それから』の三千代、『三四郎』の美禰子たちを「妹」という観点から分析しています。なるほど全員が「妹」なのですね。面白い切り口があるものです。
 金曜日の3年生のゼミで読むための素材を探しました。(先週にはテクストを読み終わってしまったのです。)90分の時間の間に読み上げられて、テーマを巡ってやり取りもできる素材を見つけるのはなかなか大変です。『ちくま評論選』などの数冊の本の中から数点の候補を選んでおきました。
 友人の胡風さんからメールが何通も送られてきています。添付ファイルで写真の画像が何枚も付けられています。実は10月末に友人たちと出掛けた出雲の旅の写真なのですね。もう一人の友人の水澄子さんは旅先の出雲で描いたスケッチをスキャナーで読み取って送ってくれました。こちらは美しいスケッチが2枚もあります。研究室のコンピュータから個人用のドライブに書き込んでおきました。今日は帰宅したら、自宅から大学にLAN接続して、素敵な写真のデータを取ることにしましょう。