「ヨーロッパの文学」のレポートを読む作業に取り掛かりました。

takuzemi2011-01-30

 日曜日です。朝の起き抜けの時間帯はテレビの旅番組などを見て、リラックスしました。9時10分前にはiPhoneのアラームが鳴って、9時からの仕事の予定を教えてくれました。Googleカレンダーに書き込んだ予定が同期されているのですね。さっそく「ヨーロッパの文学」のレポートを読む作業に取り掛かりました。
 日文2年のYさんはフィリップの『アリス』とアポリネールの『オノレ・シュブラックの失踪』を読んで、レポートにまとめてくれました。実はこの2作はどちらも学生の頃に授業で読まされた記憶があります。『アリス』は大橋保夫先生の授業で、『オノレ・シュブラックの失踪』は確か山田稔先生の授業で読んだように記憶しています。もう遠い昔のことです。懐かしくなってしまいました。
 同じく日文2年のH君は素晴らしいレポートを仕上げてくれました。「フロベールボヴァリー夫人』と太宰治道化の華」に関する一考察」と題されたレポートです。太宰の「道化の華」は園という名前の女と心中事件を起こし、自分だけ助けられた大庭葉蔵を主人公とする作品です。(『人間失格』の主人公と同名ですね。)この葉蔵が肺結核患者のいる海辺の療養院に運ばれてからの物語が展開されるのですね。そして葉蔵はこの療養院で寝台に横たわって、フロベールの『ボヴァリー夫人』を読むのです。・・・「道化の華」という作品は突然に作者が「僕」という一人称で作品の中に現れます。そうして自分の小説についての批評を展開するという異様な仕組みを取っているのですね。ゆっくり読み直してみたい作品です。